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The Blackstone Group
ブラックストーン・グループ(以下、ブラックストーン)は、1985年に米国で設立された投資ファンド。
創業者はリーマン・ブラザーズ出身のピーター・G・ピーターソンと、スティーブ・シュワルツマンで、社名はそれぞれの名前に因み、シュワルツマンの 「Schwarz」がドイツ語で意味する「黒」と、ピーターの「Peter」がギリシア語で意味する「石」から付けられている。
ニューヨークを本拠とし、2014年現在アトランタ、ボストン、ロンドン、パリ、フランクフルト、ドバイ、東京、香港、上海、ムンバイなど世界各地の24の拠点に、2000人を超える従業員を擁する。
バイアウト・ファンドの他に、不動産ファンド、オルタナティブ投資ファンド、財務アドバイザリーなどの部門を有し、2480億ドルにおよぶ運用資産総額(2014年9月30日現在)と、61万人を超えるポートフォリオ企業の雇用者を抱える世界最大級の投資ファンドである。
また、中国やインドなど、急成長する市場をはじめとして、世界中に巨額の投資を行う、アセット・マネジメントのリーディングカンパニーとしての顔も持つ。
2007年にニューヨーク証券取引所に株式を上場し、また同年に「ブラックストーン・グループ・ジャパン」として日本にも進出している。
尚、ブラックストーンは、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)やカーライルとともに、しばしばアメリカ投資ファンドの御三家と称されるが、この3社において日本進出は最も遅い。
日本では不動産投資に注力しており、2012年には大阪にある最新物流センター「Green Cube」を買収している。
同社の名が、広く世界に知られるようになったのは、約260億ドル(約3兆円)にも及ぶ、米大手ホテルチェーン、ヒルトンホテルズの巨額買収による。
また2007年の上場の際には、中国の国有投資会社 (CIC)が30億ドル(約3450億円)の非議決権株式を取得したことでも話題となった。
同社のポートフォリオ企業の中には、軍事・衛星技術関連の会社が含まれるとされ、その情報や技術が中国政府に渡るのではないかという懸念が、その理由である。
世界中で、顧客満足度の高い投資を誇る
ブラックストーンのビジネスは、大手公的年金ファンドや学術機関をはじめ、慈善団体も含む投資ニーズにも応えるものである。
また、長期的な視野を持ってリターンを拡大することで、資本の保全を実現する点を特徴とし、最良のリターンを得るために、膨大な資源を以て幅広い産業、地域に対し、グローバルに投資機会を追求する企業として知られている。
同社によると、顧客の84%が継続投資、約75%が同社の他ファンドに投資しており、これは、投資戦略を顧客ニーズによってカスタムメイドすることで顧客満足度を高めようとする同社 の取り組みによるものだという。
これまで、世界3700万人以上の給付金確保、学術機関や政府機関の目標達成に貢献しており、CSR活動にも積極的に取り組んでいる企業である。
社名 | ブラックストーン・グループ・ジャパン株式会社 |
代表取締役 | 橘田 大輔 坂本 篤彦 |
設立 | 2007年(東京オフィス設立) |
所在地 | 〒100-6310 東京都千代田区丸の内2丁目4番1号 丸の内ビルディング10階 |
ブラックストーングループの企業理念を以下に引く。
Accountability
経営資金や方針を常に公開する高い透明性
Excellence
妥協を許さない高い基準の追求
Integrity
業界のリーダーシップとしての責任を認識
Teamwork
成長に必要なチームワーク
Entrepreneurship
創造性を駆使し、好機を確実に活かす企業家精神
以下のマーケットへの投資
ブラックストーンでは、自発的な思考を持つ人材を、さまざまな分野から採用している。長期的に働き続けられるよう人材を魅了し続けることに注力している企業である。
世界中の投資家から信頼されている責任感と情熱を持つ、誠実なプロフェッショナルによって培われた企業文化を理解する人材が適している。
さらに、
など、さまざまな方面においてバランス感覚のよい人材を、求めている。
また、個々のよさを助長させ、内部昇進を推進する同社では、個性やユーモアのセンスも採用の基準として大切にしている。
ブラックストーンには業務や学びの機会が多く設けられており、キャリアパスも豊富で人それぞれである。すべての従業員が起業家精神を持っているのが特徴的。
例えば、不動産グループにおいてはアナリストとして入社する多くの従業員が、責任のある役職へときちんと昇進していく。転職せずとも内部で昇進できる制度が整っている。
ある社員の場合は
1年目 アナリストとして、リストラクチャリング・グループ勤務
3年目 アナリストとして、不動産グループへ異動
5年目 アソシエイトへ昇進
8年目 プリンシパルとなる
また別の社員の場合は
1年目 アソシエイトとして入社
4年目 リストラクチャリング部門のヴァイスプレジデントへ昇進
5年目 プライベート・エクイティ/キャピタル・マーケットグループへ異動、プリンシパルとなる
以上のような経緯をたどっている。
決まりきったキャリアパスではなく、従業員に主導権を与えるブラックストーンでは、個々がプロフェッショナルとして成長できるためのプログラムを提供している。
また、以下のようなプログラムも実施。
・大学生向けサマー・インターンシップ・プログラム
6〜8月の10週間にて実施。3日間の評価トレーニングを受けた後、各グループに配属。
・退役軍人ホスピタリティ教育プログラム
退役軍人とその配偶者に向けたホスピタリティ・マネジメントにおける教育プログラム。退役軍人は企業を成功に導く人材であるという視点から、有意義なキャリア形成ができるよう、経験や知識を得られるプログラムとなっている。
ブラックストーンには、世界中の従業員に共通したアントレプレナー精神による結束力を魅力としている社員が多い。
ある社員は以下のように語っている。
世界規模で大きな資金を動かしているにも関わらず、(その割に) 小さな会社のように感じられます。同僚はみな能力が高く意欲的で、お互いがしっかりと結ばれています。
http://japan.blackstone.com/careers/careers-at-blackstone/private-equityより引用
起業家精神的文化と組織レベルのフランチャイズを持つ Blackstone は、最高の職場であるといえます。
http://japan.blackstone.com/careers/careers-at-blackstone/private-equityより引用
と語る社員もいる。さらに、同社でのキャリア形成については、
Blackstone は従業員が会社の最も大切な資産であることを認識し、その認識に沿って従業員に投資していると私は感じています。
http://japan.blackstone.com/careers/careers-at-blackstone/private-equityより引用
社会に出たばかりの私に負わされた責任の大きさに驚きました。たとえば、不動産部門に移動となってすぐに、オフィス物件に対する投資の監視を支援するようアサインされたことがありました。その案件は当時、4500万平方フィートに及ぶ大きな案件でした。この経験は、不動産資産の所有、運営への素晴らしい扉であったと思いますし、投資家として成長させてくれるものであったとも思います。
http://japan.blackstone.com/careers/careers-at-blackstone/private-equityより引用
というような声があり、それぞれの能力に応じて、社内に活躍できる場が用意されていることが伺える。
ブラックストーンでは、従業員が生活し、仕事をする拠点となるコミュニティの活性化も重要な取り組みととらえ、責任ある企業市民として活動することを誓っている。
Detroit Medical Centerより、デトロイトの核となる医療システム構築への貢献として8億5000万ドルを出資
従業員と家族の健康を守り、高品質な治療を提供している。
Blackstone Charitable FoundationがNew York Caresと連携して立ち上げたコミュニティサービス・プログラム。従業員に対して、ボランティアに参加する機会を提供し、奉仕活動を促進している。
その他、以下の団体へのサポートを行っている。
世界で初めて設立された食糧支援団体。ニューヨークでの食糧支援に特化して、30年以上活動を続けている。
ニューヨークにいる12年生までの子どもたちが質のよいカトリック教育を受けられるよう促進
闘病する子どもたちと家族へ教育的プログラムやレクリエーションを無料提供
都市の若者を対象として、就職や進学を目指して、スキルや経験を積むチャンスを与える。
精神と心と身体を育てるプログラムを展開するコミュニティ・サービス団体
勉強をする機会を与えることで、子どもたちが貧困の連鎖を断ち切れるよう支援
恵まれない4〜24歳を対象として、学校や仕事に行かない若者を減らすため、職業訓練の機会を与えるなどサポートする団体
金融系の職業に就くことを目指し、リーダーシップを育成する団体
ニューヨーク市における低所得の女性に向けて無料で法律サービスを提供
若者に学びや仕事を提供して、成長につながるプログラムを実施
白血病、リンパ腫、ホジキン病、骨髄腫における患者と家族の生活の質の向上を目指す団体
また、Blackstone LaunchPadは、以下のプログラムを実施。
地域経済に活力をもたらすため、起業活動がさかんでない地域の活性化を試みている。経験豊富な起業家によるネットワークを構築し、今後成長が期待できるベンチャー企業が、起業仲間、メンター、ベンチャーキャピタルなどと出会う機会を作っている。
地方経済でも、イノベーションを起こせるよう支援。イノベーション拠点を通して、有望な企業へのメンター制度や学生向け起業支援など、起業家向けのサービスを提供している。
アントレプレナー精神を広め、地域コミュニティのために活動する起業家たちサポートするプログラムを多数実施。
過去には、以下のような助成を行っている。
※このページの内容は、 コンコードエグゼクティブグループが、独自に調査、執筆したものです。
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