求人数 139 件 2024/11/21
PEファンドは、プライベート・エクイティ・ファンド (Private Equity Fund) の略称です。バイアウト・ファンドと呼ばれることもあります。
PEファンドの目的は、機関投資家など有限責任のリミテッド・パートナー(LP: Limited Partner)から集めた資金で企業の株式を取得し(投資)、その投資先企業の経営に深く関与して企業価値を高めた後に売却することで高い収益を獲得することにあります。
投資から売却までの保有期間は、3~5年程度であることが一般的です。
投資先企業に対しては、中長期の成長資金を供給するだけでなく、上述の通り経営に深く関与するため、社外取締役として参画したり、外部人材を招聘したりすることで、経営改革を行ないます。
主な投資対テーマは、①大企業の子会社および非主流部門の売却(カーブアウト)、②事業承継に悩むオーナー系中堅企業の売却、③MBO(マネージメント・バイ・アウト)、④要再生企業、という4つのタイプに大別されます。
2000年代は、要再生企業への投資が多く見受けられましたが、現在は、カーブアウトや事業承継のケースが多くなっています。
なお、創業後10年以内の企業に投資するVC(ベンチャーキャピタル)と異なり、PEファンドはキャッシュフローが安定している成熟企業に投資するのが一般的ですが、VCとPEの中間的な投資を行なう「Growth投資ファンド」もあります。
また、“プライベート・エクイティ”ファンドという呼称ではあるものの、上場株を投資対象にすることもあり、必ずしも「非公開株」のみを対象とするものではありません。
ファンドの社員の主たる業務内容には、ファンドレイズ、投資先の発掘・評価、投資実行に関わるエグゼキューション、さらには、投資先の企業価値向上支援や売却があります。
投資先の発掘は、パートナーやディレクターなどのシニアクラスが責任を持って行うのが一般的です。
ただし、ジュニアクラスのメンバーが投資先の発掘を担うファームもあるため、応募する際にはご志向を勘案して判断する必要があります。
世界的に著名なPEファンドとしては、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、ブラックストーン・グループ、カーライル・グループ、ベインキャピタル、CVC キャピタル・パートナーズなどが挙げられます。
また、日系の著名なPEファンドとしては、ユニゾン・キャピタル、アドバンテッジパートナーズ、インテグラル、エンデバー・ユナイテッド、日本産業パートナーズ、ポラリスなどが挙げられます。
PEファンドにおけるタイトルは各社によって体系は異なりますが、主として以下の4つから構成されています。
PEファンドの年収水準は、ベース(年俸)とボーナス(成果報酬)の合算で構成されており、一般的に他業界と比べて非常に高額です。
さらに、キャリードインタレスト(※1)と呼ばれる報酬が加わることがあります。
また、報酬体系は、外資系/日系などによって大きく異なりますので、詳しくは弊社エグゼクティブコンサルタントにお問い合わせください。
(※1)キャリードインタレスト
PEファンドの社員の収入として特徴的なのが、キャリードインタレスト(Carried Interest、通称:キャリー)の存在です。
PEファンドは投資家の資金を預かって運用しているため、基本的には投資から得られた利益は投資家に返上されますが、利益の一定比率分はファンドが成功報酬として受け取ります。
これがキャリードインタレストの原資となり、社員に配分されます。
分配方法は各社によって異なりますが、場合によっては、生涯働かなくてもよいほど多額の収入を得ることがあります。
PEファンドへの転職では、採用枠が非常に狭いことから、経済環境や各社の投資状況によって応募要件が変動することがあります。
一般的な応募要件としては、主に以下のいずれかの経験を有することが求められています。
上記以外では、商社での投資や投資先管理業務の経験者、事業会社での経営企画業務の経験者、海外名門大学院のMBA新卒も候補となります。
また、ファームによっては、これらに該当しない場合でも、採用されている事例があります。
PEファンドへの転職における選考では、書類選考を経て面接が行われます。
面接は1対1で行われ、1回あたり概ね30~60分程度です。
人物を見極める意味も込めて会食が伴うことも多々あります。
面接の回数は各社によって異なりますが、ファンドのシニア社員とは全員面接を行うことが一般的です。
面接は他業界でも行われるような一般的なものからファンド特有のものまであります。各社によって大きく異なりますので、詳しくは弊社コンサルタントにお尋ね下さい。
PEファンドは日本では2000年頃から発達した産業のため、PEファンド出身者のネクストキャリアに確定的なパターンは見られませんが、次のようなキャリアを選ぶ方が多く見られます。
近年では、若くしてPEファンド経験を積んだ方が、新しいファンドを起業するケースも出てきています。
今後は、このような新しいPEファンドが増加することで、業界全体がさらに発展していくと予想されます。
【外資系ファンド】
【日系ファンド】