求人数 139 件 2024/11/21
投資銀行とは、端的には、法人向けの証券会社を指します。
大企業・政府・自治体、或いはビジネスオーナー等の超富裕層を顧客とし、M&Aアドバサリー・財務アドバイザリー、株式・社債の引受業務、株式・債券の売買仲介業務を行います。
ここから派生して、顧客の為の売買(仲介業務)でなく、自己勘定(principal)にて投資を行う部門もあります。
また、ゴールドマン・サックスがアップルと提携し個人向けの小口金融に乗り出すなどの動きもあり、今後もビジネス領域は変化を続けていくと見込まれます。
なお、投資銀行の組織構造として、投資銀行の中に投資銀行部門(Investment Banking Division;IBD)があります。
投資銀行部門では、上記業務の内、M&Aアドバイザリー・財務アドバイザリー業務(株式・債券の引受含む)を行います。
また、投資銀行部門の営業となるカバレッジ部門とM&Aのエグゼキューションを専門に行うM&Aチームは「投資銀行部(IBD)」、引受業務を中心に行う部署は「資本市場部(Global Capital Market;GCM)」と称されることが一般的です。
投資銀行の組織は、ビジネス内容ではプライマリーとセカンダリーに、職務内容ではフロントオフィス、ミドルオフィス、バックオフィスに大別されます。
プライマリーサイドは、投資銀行部(IBD)と資本市場部(GCM)から構成されます。
狭義の投資銀行部門とも言えるIBDの組織は、営業として産業別に顧客を持つカバレッジと、M&Aのエグゼキューション等を行うプロダクツに大別されます。
カバレッジの一般的な分け方は、金融法人を担当するFinancial Institutions Group(FIG)、通信・メディア・テクノロジー系企業を担当するTelecom, Media & Technology(TMT)と、それ以外の産業(自動車・機械・消費財等々)を担当するGeneral Industries Group(GIG)です。
カバレッジはM&Aニーズも引受ニーズもオリジネートしますが、プロダクツは引受業務には直接は関与しません。
GCMの組織は、株式、債券に大別されますが、ジュニア時代は両方の組織に共通でプールされます。
セカンダリーサイドは、株式部門、債券部門から構成されます。
主な顧客は、機関投資家(生命保険会社、年金基金、信託銀行など)、事業会社、超富裕層です。顧客の株式・債券の売買における仲介業務や自己勘定でのトレーディングを行っています。
フロントの職種には、セールス、トレーダー、マーケッター、商品開発等があります。
バックオフィスは株式・債券の売買の事務処理等を、ミドルオフィスはフロントが暴走せぬようリスク管理、コンプライアンス管理を行います。
これ以外にも調査部門がありますが、会社によっては、組織構成上、株式部門・債券部門の一部門として分類しているケースもあります。
調査部門はエコノミスト、ストラテジスト、株式アナリスト、債券アナリストに大別されます。
エコノミストは、マクロ経済を見て、株式アナリストは経済環境・業界状況をベースとしつつ個別企業を分析します。
ストラテジストは、日本株、外国株式、国内債券、海外債券別に全体を俯瞰するような分析を行います。
外資投資銀行の投資銀行部門への転職では、投資銀行業務への熱意はもちろんのこと、東大・京大・一橋・東工大・早慶・海外MBAトップスクール等の有力大学出身者で、以下のいずれかの経験・資格を持つ方が主たる採用対象となっています。
また、投資銀行部門での業務未経験者を採用することもあり、その場合は以下の方々が主たる対象になります。
また、コミュニケーションスキルも極めて重要です。
なお、英語力については、アナリストレベルでは会話力までは求められないこともあります。
TOEICのスコアは重視されていませんが、目安としては800点台後半程度の英語力は必要です。
外資投資銀行におけるポジションは、各社によって体系は異なりますが、大別すると以下の5つから構成されています。
外資投資銀行の年収水準は、ベース(年俸)とインセンティブ(成果報酬)の合算で構成されており、一般的に他業界と比べても非常に高いと言えます。
但し、フロントとミドル/バックは分けて考える必要があります。
一般的な年収水準として整理すると以下のようになります。(各社によって報酬体系は異なるため、あくまで目安として参照ください。)
ベース(年俸)+ インセンティブ(成果報酬)
ーアナリスト(AN):1,500~3,000万円程度
ーアソシエイト(ASC):2,000~3,500万円程度
ーヴァイスプレジデント(VP):3,500~5,000万円程度
ーディレクター(D):4,000~7,000万円程度
ーマネージングディレクター(MD):7千万円~1億円程度
※インセンティブ(成果報酬)はベース(年俸)の30%~120%
外資投資銀行部門出身者のネクストキャリアは選択肢が広く、スキル・経験を生かして様々な領域でキャリアアップや自己実現の道を拓くことができます。
とりわけ投資銀行部門でM&Aの業務経験を持つ方は、PEファンドへの転職において相性が良いでしょう。
また、商社やネット系企業の企画部門でのM&A業務等からは引く手あまたの状況です。
近年ではベンチャー企業へ転身される方や、自ら起業される方も珍しくありません。
また、同業他社や日系証券会社、ファイナンシャルアドバイザリーサービス(FAS)への転職もスムーズです。
その他、戦略系コンサルティングファームへの転職、オーナー系企業でのエグゼクティブポジションへの転職などの事例があります。